ゲーム原画のPhotoshop着色テクニックとフィルター効果の活用法

月夜の旅人

2025-09-24
ゲーム原画のPhotoshop着色テクニックとフィルター効果の活用法

ゲーム原画のPhotoshop着色テクニックとフィルター効果の活用法

基本設定の最適化

ゲーム原画の着色を始める前に、Photoshopの基本設定を最適化します。カラーモードはRGBに設定し、解像度は350dpi以上にします。これでディスプレイ表示に最適な色再現が可能になります。

キャンバスサイズはゲームのプラットフォームに合わせて設定します。コンソールゲームなら1920x1080ピクセル、モバイルゲームなら1136x640ピクセルが一般的です。作業効率を上げるために、ブラシのショートカットキーをカスタマイズしましょう。

ブラシ設定では、不透明度を70-80%、流量を60-70%に設定します。硬度は0-20%で柔らかいエッジを作ります。レイヤー管理は色ごとにフォルダ分けすると、後からの修正が楽になります。

色の選び方と配色理論

ゲーム原画の色選びは、キャラクターの性格や世界観に合わせます。暖色系は活発なキャラクターに、寒色系は冷静なキャラクターに適しています。色相環を使って、補色関係の色でアクセントを作ります。

明度と彩度のバランスが重要です。主役のキャラクターは彩度を高く、背景は低く設定します。これで自然に視線を誘導できます。光源の色も考慮します。昼光は青白く、夕日はオレンジ色です。

チーム制作では、カラーパレットを統一します。主要色3色、アクセント色2色を決めておくと、作品の一貫性が保てます。

レイヤーモードの活用術

Photoshopのレイヤーモードを活用すると、効率的に着色できます。影付けには「乗算」モードを使います。基本色の上に暗い色を乗算で重ねると、自然な影が作れます。

ハイライトには「スクリーン」モードが効果的です。明るい色をスクリーンモードで重ねると、光っているような表現ができます。「オーバーレイ」モードは質感表現に適しています。テクスチャをオーバーレイで重ねると、素材感が増します。

レイヤーマスクを組み合わせると、部分的に調整できます。描画モードを組み合わせて、複雑な効果を作れます。例えば、乗算で影を付けた後、スクリーンで光を足します。

影とハイライトの付け方

影とハイライトで立体感を表現します。まず光源の方向を決めます。左上から光が当たるのが一般的です。影は光源と反対側に付けます。

硬い素材にはくっきりした影を、柔らかい素材にはぼかした影を使います。肌の影は青みがかった色が自然です。ハイライトは素材によって変えます。金属は強いハイライト、布は柔らかいハイライトです。

環境光も考慮します。影の部分にも周囲の色が反射します。この反射光を入れると、より自然な表現になります。影の濃度は段階的に変えます。光源から遠いほど濃い影にします。

フィルター効果の応用

仕上げにフィルター効果を使います。ぼかしフィルターで遠近感を表現します。背景をぼかすと、主役が引き立ちます。シャープネスフィルターでディテールを強調します。

ノイズフィルターで質感を追加します。少しノイズを加えると、デジタル感が減ります。レンズフィルターで大気遠近法を再現します。遠くのものは青くぼやけて見えます。

色調補正フィルターで画面の統一感を出します。セピア調やブルー調にすると、雰囲気が変わります。スマートフィルター